あなたに休暇が必要な理由と取得のコツ

働く人々の多くが休暇を全くとっていないのが現状です。
休暇をとらない理由は色々とありますが、どんな理由があるにしろ幸せになりたいのであれば出来る限り休暇をとった方が良いことがあらゆる面から証明されています。
休暇をとることで様々な「不安」が発生するのは分かっています。
しかし、ただ「休暇をとる」ということが人生にとってどれだけメリットのあることなのか、今一度順を追って考え直してみましょう。

脳が完全にリラックスしているときは、それまでに学んだスキルが向上し続けています
脳がリラックスしているときは、その直前の一週間に学んだスキルを脳に刻みこんでいることが分かっています。
休暇によって脳をリラックスさせることは、脳をサボらせているわけではありません。
あなたが成長したければ、休暇を取りましょう。
そして最高の状態で仕事に戻りましょう。

昼間、脳に空想をする時間を持たせると、問題解決能力や創造性が高まります
脳の働きには2つの側面があります。
1つは物事に集中すること、もう1つはあなたの心をさまよわせ空想することです。
一生懸命働く人の脳は集中することに傾き過ぎています。
マギル大学の研究者であるDaniel J. Levitinによると、「脳をリラックスさせて何も考えない時間を与えると、創造性と洞察力がさえる。」とのことです。

休暇は短く多くとると、よりハッピーになります
休暇は多くあればあるほどいいものです。
エラスムス・ロッテルダム大学の研究では、休暇をとった人はとらない人よりもハッピーだと感じていて、それは主に休暇を楽しみにする期待感によるものでした。
また仕事に戻った後も2週間ほど幸福感が増したような様子が見られたとのこと。
その研究のリーダーによると、1年のうちに長い休暇を1回とるよりは2回以上に分けてとる方が良いのだそうです。
出来るならば休暇は分散させて、一年を通じて幸せを味わいましょう。

なるべく毎週休暇をとりましょう
ハーバードビジネススクールの4年にわたる研究では、1週間に1日の休み、または一晩誰にも邪魔されない時間を持った人の方が、自分の仕事に幸せを感じ誇りを持っていることが分かりました。

休暇をとるだけで、あなたの評価があがります
休暇をとる幸せはビジネス面でも大きな効果をもたらします。
アーンスト・アンド・ヤングが行った国際的な調査では、10時間の休暇はあなたの仕事上の評価を8%高めるという結果がでています。

休暇をとって戻ってきた上司は、ビジネスリーダーとしての役割により集中します
Korn/Ferry Internationalの調査では、250人の会社幹部のうち84%が仕事のプレッシャーを理由に休暇をキャンセルしたことがあると答えました。
あなたが幹部であるからといって、休暇をとれないとは考えないで下さい。
組織のトップであっても休暇をとるのは良いことですし、休暇をとるというルールを普及させることになります。
The Wall Street Journal誌にも、「休暇をとって戻ってきた幹部はより創造的になり、また会社のより良い将来を長期的に考えることができるようになる」という記述があります。
その著者であるJennifer Dealによると、休暇をとらない幹部は「めまぐるしく変化する目の前の状況を外側から見る」ことが非常に難しくなるのだそうです。

新たな文化や食事を体験すると、仕事に生かすことのできる新しいアイディアが生まれます
UN National Library of Medicineの研究では、異文化に接することで創造性が養われ、アイディアが生まれるとのこと。
とはいっても海外で仕事をすれば良いという訳ではありません。
何か答えを出す必要のない状況で異文化を体験した場合にのみ創造性が高まる、ということです。