楽しい海外旅行！飛行機の中であなたの体に起きる６つの異常

海外旅行は誰でもワクワクするもの。
初めて行く人にとっては人生の大切な想い出となることでしょう。
しかし、せっかくの旅行も体調を崩してしまっては楽しさも半減。
機内で起きる体の変化をあらかじめ知っておき、心構えをしておけばそれを防ぐ事ができるかもしれません。

舌が鈍る

機内食がおいしくないのはその食事が悪いだけではありません。
Lufthansaによる2010年の調査によると、飛行中の機内では私たちの舌は鈍るそうです。
空気が乾き気圧の下がる機内では、鼻の粘膜が乾燥し腫脹するため、食べ物の香りも感じにくくなります。
つまり機内は、食べ物を存分に楽しめない環境なのです。
また、調査では高高度では我々の甘さと塩辛さの感じ方は最大で通常の30%にまで落ちるとのこと。
航空会社が機内食をテストするのに実際に飛行中の機内で試したり、カルダモンやレモングラスなどの香辛料を多く用いるのはこれが理由です。

眠気を感じる

機内のシートのせいではありません。
血中酸素濃度が下がるせいで機内ではだるくて眠気を感じるようになっています。
飛行中の機内の気圧は、標高6,000～8,000フィートにいるのと同程度に保たれています。
その気圧では血中の酸素濃度は普段より低くなり、だるさや眠気を感じ、精神的な活力が低下します。
さらに、席に何時間も座っていると血液のめぐりが悪くなります。
Aerospace Medical AssociationのJeffrey Sventek氏によると、長時間のフライトでは確実に血流は停滞し、それも血中の酸素濃度が落ちる原因になるそうです。

血液が肢に停滞する

長時間座っていると、血液は手足に集まって停滞してしまいます。
停滞した血液が周囲の組織に移動することでむくみが起こります。
極端なケースではこれが原因で血栓が作られます。
これを防ぐには手足に停滞した血液を心臓にまで返してあげます。
腕や脚を曲げたり伸ばしたり、ふくらはぎの筋肉を動かしましょう。

体内の空気が膨張する

飛行機が離陸し機内の気圧が下がると、腸内のガスも膨らみます。
胃に膨満感やけいれんを感じる人もいるでしょう。
ペットボトルが機内では少し膨らむのと同じことが起こっているのです。
腸内のガスが出そうになったら、出してしまいましょう。
でなければ、お腹が痛くなったり、もっと悪ければ鼓張してしまいます。
着陸に向けて機体の高度が下がると耳が痛くなるのも、空気が関係しています。
我々の耳管には普段は空気が出入りしていますが、その耳管がそんなに早くは気圧の変化に適応できず、空気の出入りが適切に行われずに耳の圧力が変わってしまうのです。
つばを飲んだり口を大きく開けたりすると、耳管の空気の流れが戻り、耳の圧力が正常に戻りやすくなります。
体内にある他の空洞でも同じことが起こり、歯や副鼻腔での変化が歯痛や頭痛を引き起こします。

時差ぼけがおこる

脳はそんなにすぐには時間が変わったことを認識できません
脳が昼夜のパターンの変化にさらされると時差ぼけが起こります。
時差ぼけは東から西に移動したときの方が軽く済みます。
我々の体内時計はもともと24時間リズムよりも25時間リズムを好むそうです。
東から西へ飛んだときは、昼間を数時間足せばいいのです。

皮膚が乾燥する

機内では乾燥した空気が循環していて、我々の皮膚からも水分を奪います。
バームやローションなどで皮膚をケアしましょう。
キャビンアテンダントの間では、皮膚の水分を保つために水を適度に飲むことが鉄則となっています。
最近の研究で、パイロットとキャビンアテンダントの顔には、通常の人の2倍、メラノーマが発生しやすいことが指摘されました。
これは恐らく、飛行機の窓は有害な紫外線を十分に遮断していないからだと思われます。
紫外線は、地上よりも飛行機が航行する高高度でより強力となります。
機内でトマトジュースが好まれるにも理由があります。
機内の空気はとても乾燥しているので、水分は我々の口や器官などの湿った所から機内の乾いた空気中へと逃げ、体は脱水状態になりやすくなっています。
そのために機内では飲み物が欲しくなり、特に塩のきいたトマトジュースは舌の鈍る高高度では程良い塩味となるためです。