【米研究】買い物は楽器やゲームなど「経験」を与えるものの方が人を幸せにすることが判明

ルブタンの靴を買うのが最高のショッピングだと思う人は多いでしょうが、研究の結果、スニーカーやビデオゲームの方が人をハッピーにすることが分かりました。
人に何か「経験」を与えてくれる物を買うのがポイント。
スポーツ用品やビデオゲームを買う方が、高価な靴を買うよりも我々に満足感を与えてくれるのだそうです。

ミシガン大学とサンフランシスコ州立大学の研究チームが、「物質的なアイテム」と「経験を与えてくれるアイテム」を買った場合それぞれの人の反応について研究しました。
「持つ」ための物を買った場合と、ビデオゲームやスポーツ用品、楽器など何かを「する」ための物を買った場合に、人々がどのくらい幸せを感じているかを比べたのです。
ミシガン大学の研究者Darwin Guevarraによると、経験を与えてくれる物を買うと、我々の自主性（アイデンティティを表現するための行動）や能力開発（技術や能力を向上させる）、関連性（他者とかかわりを持つこと）という点で我々に満足感を与えてくれ、物質的なアイテムを買うよりも我々をハッピーにするのだそうです。

またGuevarraとサンフランシスコ州立大学の研究者Ryan Howellは、上の調査とは別に以下の調査も行いました。
研究の参加者に、最近買ったものとそれによって得られた幸せについて聞き取り調査を行い、買ったものを「物質的なアイテム」と「経験を与えてくれるアイテム」、「生活の中での経験」の3つに分類したのです。
研究の結果から、経験を与えてくれる物を買った場合は生活の中での経験を買った場合と同じくらい人をハッピーにしていることが分かりました。
生活の中での経験（外食やコンサート、旅行などに行くこと）は物質的なアイテム（ジュエリー、洋服など）よりも我々をハッピーにするのです。

「私たちは最初、経験を与えてくれる物は、物質的なアイテムを買うよりも人をハッピーにはするだろうが、生活の中での経験を買うほどには人はハッピーにならないだろうと思っていたので、この結果に驚いた。」

と研究者は言います。
物質的なアイテムと経験を与えてくれるアイテムは両方とも形ある物ですが、経験を与えてくれる物はそれを使うために何らかの技術や能力を必要とするので、人々の能力開発という精神的な欲求を満たしてくれるのだとか。
本当に賢い買い物とは「高いものを安く買う」だけではないようです。