最近話題のクラウドゲームとは何か？G-cluster（ジークラスタ）とは何か？

クラウドゲームとは

クラウドゲームとは、一言で言うとインターネットを経由してサーバーからゲームをリアルタイムに配信するというプレイスタイルのゲーム。
従来のようにディスクとしてゲームソフトを購入したりダウンロードする必要がありません。

1、プレイヤーがコントローラを操作。
2、コントローラからの入力情報を、本体がインターネット経由でサーバーに送信。
3、サーバーが入力情報を受信してゲームを処理。ゲーム画面をレンダリング。
4、サーバーがゲーム画面をビデオエンコードし，インターネット経由で本体に送信。
5、本体側が映像情報を受け取ってデコードし，HDMI経由でテレビ画面に描画。

といった仕組みです。

なんで突然あらわれたの？

クラウドゲームが脚光を浴び始めたのは、ゲーム業界の構造が変わり始めたからです。
任天堂やソニーなどゲーム機大手は、ゲーム機のハイスペック化を目指した結果、価格が上昇し顧客が一部のコアなファンに絞られてしまいました。
一方で、スマートフォン向けのゲームはライトユーザー層を開拓しました。
残ったのが「そこそこでまあまあゲームを楽しみたい中間層」。
クラウドゲームはこの中間層を開拓し、ゲーム市場の拡大を狙っている訳です。

どんな会社が作ってるの？

今一番注目を浴びているのが、クラウドゲーム機『G-cluster（ジークラスタ）』。
先日、『G-cluster（ジークラスタ）』を発表したブロードメディアの橋本太郎社長は、「ゲームの高度化によって価格が上がり、子どもが家庭用ゲーム機で遊ぶ機会が減っている」と指摘。
クラウドゲームは本体もソフトも安価に提供できる上に、本格的なゲームまでプレイできるというメリットがあり、中間層を獲得できると考えられています。

『G-cluster（ジークラスタ）』は、速さと美しさを兼ね備えた新時代のゲーム機。
2013年6月20日に日本国内で発売することが決定しており、全国家電量販店およびインターネットにて、2013年5月30日より予約を開始しています。
高画質・高速レスポンスを実現し、本体9,980円、コントローラーとのセットが13,800円となっています。
詳しくは後述。





また、グーグルもクラウドコンピューティングの活用を強化する方針を示しており、ゲーム領域でクラウドにデータを保管し、タブレット端末で途中まで遊んで、続きはスマホで始めるといったプレイが可能とするゲームの仕組みを作ろうとしています。

遅延についてはどうなんだ？

こういうのは実際のプレイを見るのが一番分かりやすいでしょう。
G-clusterを用いた「Rocket Knight」プレイデモです。



サーバー側でゲームを処理して，レンダリング、そして送信すると聞くと、誰でも「遅延」が気になるところです。
これについて，ブロードメディア代表取締役社長の橋本太郎氏は，ネットワークが良好な状態でも170ミリ秒程度の遅延が生じると認めているようです。
実際にはこの170ミリ秒に加え、テレビ側の表示遅延も加わることになります。

「そんなに遅延があってまともにプレイできるのか？」と思ったりもしますが、実際のデモプレイを見る限りでは遅延はほとんど気にならないレベル。
すでにサービスを展開中のフランスにおいても，遅延でクレームを受けたことはないとのことです。

しかし一方で、安定的な高速ブロードバンド帯域を常に確保しておく必要があります。
『G-cluster（ジークラスタ）』ではプレイ中にネットの接続状況が悪くなった場合，フレームレートはなるべく落とさず，画質や解像度を低下させて、プレイの快適さを維持させるとのこと。

どんなタイトルが用意されているの？

ブロードメディアによると、『G-cluster（ジークラスタ）』ではレトロな昔懐かしのゲームからPS3/Xbox 360世代の最新ゲームまで、50タイトル程度を用意するとのこと。
約３０タイトルが遊び放題の月額500円プランが用意され、発売記念として最大２ヶ月無料で利用できるキャンペーンも実施されるようです。

今分かっているタイトルラインナップは以下の通り。

・LEGO Harry Potter YEARS 1-4
・ロケット ナイト
・あにまるパズル・キューブリック
・PCエンジン・ライブラリー
・四家麻雀「和」
・銀星将棋 風雲龍虎雷伝
・銀星囲碁 ハイブリッドモンテカルロ
・めっちゃGOLF デラックス
・イースⅠ&Ⅱクロニクルズ
・ファームスケイプ



最近ゲーム機で遊ばなくなったような中間層を狙った「クラウドゲーム」。
発売後の世界のゲーマーたちの評価が気になるところです。